朝倉市長 林 裕二 インタビュー

本誌編集長が最近気になる市町村長を訪れ、本音でインタビューをしていく連載の第13弾。今回は平成29年7月5日に発生した九州北部豪雨災害から約2年。一日も早い復旧・復興が願われる「朝倉市」におじゃましてきました。
 
いま現在も復旧に向けてさまざまな取り組みが日々行なわれている朝倉市。一方で古くから「水のまち」として名を馳せてきた朝倉市といえば、まっさきに雄大な耳納連山を背景に悠然と回る「三連水車」、そしてそのまわりに広がるのどかな田園風景が思い浮かぶという人が多いのではないだろうか。市の面積の半分以上を山林や田畑が占め、筑後川をはじめ、寺内ダム、江川ダム、現在建設中の小石原川ダムといった豊かな水源を有する朝倉市は、その肥沃な大地と水源を生かして、昔から野菜やフルーツの産地としても有名な「食のまち」でもある。さらに小京都・秋月の町並み、原鶴温泉、フルーツ狩り…など、本誌でもなんども取材してきた名所やスポットが次々と頭に浮かんでくるくらい、朝倉市にはそこでしか味わえないたくさんの宝物が詰まっている。
 
今回はそんな朝倉市の市長に就任して1年余りの林裕二市長を直撃取材。取材日はちょうど福岡が梅雨入りしたばかり。小雨模様の中はじまった取材は、根っからの朝倉っ子の市長のおかげか、いつしか快晴に(笑)。三連水車で記念撮影をした後、近くの人気スポット『三連水車の里あさくら』に場所を移して、故郷への熱い想いをたっぷりと語っていただきました。

1950年6月16日生まれ。朝倉市出身。九州大学教育学部卒業。昭和55年に青梅保育園を開園。平成3年、福岡県議会議員に初当選し、平成20年には福岡県農政連委員長、平成22年には福岡県議会第72代副議長を歴任。平成30年4月、第3代朝倉市長に就任。趣味は囲碁。

インタビュアー:平成最後、令和最初の市長に就任されてから1年余り。この1年を振り返って、今の心境をお聞かせください。

古くからの友人でもあった前市長の意志を引き継ぎ、突然の要請の中で出馬して、市長に就任してからのこの1年間は、兎にも角にも九州北部豪雨災害からの復旧・復興を第一に、奔走した日々でありましたし、あっという間の1年間でした。また、これまで培ってきた県議時代の経験というものが役に立っていると実感すると同時に、市長というのは本当に重責な役目であると痛感した1年でもありました。
 
災害発生から避難生活を余儀なくされている被災者は、今も大変な状況と大きな不安を抱えておられます。私は就任当初から「被災者にしっかりと寄り添って、最後の一人まで生活再建をしていただく」ということを掲げてきました。この決意に関しては些かも変わっていませんし、これからも変わることはありません。市長になってからの年月で、その信念はより一層強いものになりました。
 
私が市長に就任する前に、九州大学の復興支援チームの力をお借りして、向こう10年を見通した朝倉市復興計画を平成30年3月に立てています。計画期間として、復旧期(3箇年)、再生期(4箇年)、発展期(3箇年)と区切った内容になっていまして、県と国の協力を仰ぎながら、現在はその計画を着実に実行しているところであります。しかしながら、まだ課題は極めて多いです。また、その支援要請を呼びかける活動も多岐であり、広範囲に及びます。その点で申しますと、農政連委員長を経験した県議会議員時代に培ったネットワークが役に立っています。その繋がりをフル活用しながら、多面的に活動することで、朝倉の災害にあった支援の拡充を引き続き要請している次第であります。これからもたくさんの人々の助けをいただきながら、一歩ずつ着実に課題解決に取り組んでいきたいと考えています。
 
私の思いとしては、就任当初も今もただ1点だけなんです。災害から1日も早く復旧・復興を果たして「故郷を取り戻す」。そして、朝倉が元来持っている自然、水、歴史、その上に成り立つ文化、風土をさらに豊かなものにしていくこと、この一点だけを目標に市長に就任していますので、どんな高い壁が立ちはだかっても怯むことなくこれからも貫いていきます!
 
これからも、朝倉で頑張っている人々に、少しでも目を向けていただければと切に願います。

終始穏やかな笑顔で時流を捉えた話を交えながら市政についてわかりやすく語ってくれた林市長。とてもやさしい印象でした

インタビュアー:朝倉市のスローガンにもなっている「人、自然、歴史が織りなす 水ひかる朝倉」ですね!

もともと朝倉という地域は非常に「水」に関係が深いところでして。期せずして豪雨災害は私たちの大切な山林や田畑を奪ってしまいましたが、復旧・復興においてもそうですし、朝倉の将来像考えても、「水」との関係は切っても切れないんです。水は生活する上で大切な資源であると同時に、このまちの自然環境や景観を生み出し、人や歴史や文化をつくり出してくれる、すべての源なんです。
 
この「水」に一層の磨きをかけることで、朝倉のみんなが誇れる故郷を取り戻し、さらにみんながずっと住みたいと思える場所にしていきたいと考えています。

インタビュアー:本誌読者には子育て世代も多くいます。朝倉市での子育てや移住定住について、また、ぜひ訪れてほしいスポットや注目してほしいニュースはございますか。

まず子育てですが、私も元は教育畑の出身ですから、いろいろな思いはあります。子育て支援の施設増加や援助施策の拡充は行なっていますし、地域コミュニティ一丸となっての子育ての環境も朝倉はたいへん整っています。あと、ひとつ挙げるとすると、朝倉は昔から学校給食をはじめ食育が大変盛んなまちなので、その食を通して、バランスがとれた「生きる力」と「郷土愛」を育んでいくことができるまちなんです。ぜひ観光がてら訪れてみてその風土を体験してみてほしいですね。
 
この季節になると『三連水車』近辺はもちろん、筑前の小京都『秋月』の散策がてら野鳥川の納涼場でだんごでも食べながら清流を楽しむのもいいですし、『あまぎ水の文化村』は小さな子ども連れのファミリーで毎年たいへんな賑わいをみせます。また、朝倉市には寺内ダム、江川ダムという、全国でも珍しい観光できるダムがあり、さらに現在、第3のダムとして令和2年の完成を目指して、小石原川ダムの建設を行なっています。こちらの見学ツアーも毎回満員で大好評をいただいています。建設中のダムの様子が見られるめったにない機会ですので、ぜひお試しいただきたいです。また最近では、『あさくらサイクルフェスティバル』を開催したりと新しい取り組みにもどんどんチャレンジしていますし、これまでなかった「水」に関連する施設や環境をひとくくりにした観光プランやプロジェクトも構想中なのでお楽しみに。そのほかにも、これからの季節は市内の観光農園では、ブドウ、ナシ、カキといったフルーツ狩りのシーズンをこれから迎えますし、九州屈指の泉質と県内随一の湧出量を誇る原鶴温泉をはじめとした温泉施設もたくさんございます。「ランのないトライアスロン」のカッパスロンやヒマワリで有名なファームステーションバサロ、春はポピー、秋はコスモスで賑わいをみせるキリンビール福岡工場花園など見どころ満載なので朝倉へ何度も通っていただき、ぜひ朝倉のまち、ヒト、ものと「関係」を持っていただきたいですね。高齢化、人口減少、過疎化が進むこれからの日本では、その「関係人口」が鍵を握っていると考えています。ぜひ一度「水ひかる朝倉」を満喫しにお越しください!

素敵な笑顔が印象的だった林市長。座右の銘は「吾在倶(われともにあり)」。この言葉は、昨年の博多祇園山笠で、大黒流が九州豪雨で被災した朝倉市に思いを寄せ、秋月藩の初代藩主・黒田長興をモチーフにした飾り山の表題にもなった。「皆がひとつとなり頑張ろう!」という朝倉への強いメッセージが込められている!

倉の魅力をまるっと体感できる『三連水車の里あさくら』は必見!!


朝朝倉の『三連水車』からほど近い場所にある人気スポット。朝倉の新鮮野菜や食品などがズラッと並ぶ直売所があるほか、食堂やカフェ、資料館なども併設。敷地内には耳納連山が一望できる公園や遊具施設もあり、食べて、遊んで、朝倉の魅力をたっぷり味わおう。

行ってみたい!住んでみたい!朝倉市BEST3

朝倉市に行ったならぜひ立ち寄っておきたいスポットをピックアップ。

特産品や名物がたくさんある朝倉市に訪れたら、ぜひ体験してみてほしいポイントを紹介。自然に癒されて、おいしいものをたくさん食べて、ゆっくり温泉に浸かって、朝倉を満喫しよう!

朝倉市ホームページ http://www.city.asakura.lg.jp/

「水」をテーマにした人気スポットを巡って
「水ひかる朝倉」をこの夏体感してみよう!

定番スポットの『三連水車』はお盆時期だけ夜間ライトアップ予定。また水遊びができる人気スポット『あまぎ水の文化村』ではイベントも多数開催される。建設中の小石原川ダムの見学ツアーなどもお見逃しなく!!

朝倉のおいしい顔をまるごと収穫!!
フルーツの里の恵みをたっぷりと味わって!

肥沃な大地に、豊かな水と空気。それに加えて、昼と夜の気温の差が大きいため、一年を通して ブドウ、ナシ、カキ、イチゴなど、おいしいフルーツが数多く栽培されている朝倉市は「フルーツの里」。たっぷりと味わって!!

県内屈指の泉質に、ほっこり&ゆったり!
遊覧船で珍しい鵜飼見学も体験してみて!!

福岡県内随一の豊富な温泉湧出量を誇り、トロトロした肌触りの温泉は美肌効果のある弱アルカリ性単純泉と硫黄泉の「W美肌の湯」が自慢の原鶴温泉。お湯に浸かった後は県内唯一の鵜飼見学をぜひ体験してみよう!!

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